曲がり角からこじはる

シンセサイザー、こじはるの話

柏木由紀 1stツアー千秋楽@鹿児島

柏木由紀の地元 鹿児島で行われたソロツアー千秋楽。

 Bluem of Youthの松ケ下宏之氏率いるサポートメンバーでのライブも4度目。これまでの単発ライブは回を重ねる毎にクオリティーが上がっていて、3rdの横浜アリーナで一つの完成形に達したように思えた。今回は初のツアー形式ということで、千秋楽は素晴らしいクオリティーになるものだと期待していた。

なのに、なんだこれは。
 オープニングからアップテンポな楽曲を連発、千秋楽で張り切りすぎたのが裏目に出てしまい、踊りながら歌う彼女はバテバテ、歌もブレブレ。某曲では大サビのタイミングを盛大に外す始末。

 一方で、ミディアム〜スローテンポの曲では抜群の安定感。特に"365日の紙飛行機"や、"桜の木になろう"は素晴らしい完成度で、前回まで所々気になっていた歌い方も改善されていて、表現力は着実に上がっていた。

 全体のサウンドに関しては、1stから参加しているロックバイオリニストAYASAさんが大々的にフィーチャーされて、繊細且つスリリングな音色を聴かせてくれたけど、ライブのロック色はだいぶ薄まってしまった。
 というか、今回松ヶ下さんのハードロックなギターも、江口さんの軽やかなドラムも音が全く抜けてこなくて、正直ガッカリ。全然テンションがアガらない音。でも、見た感じの演奏は相変わらずだったので、Blu-rayのミックスに期待したい。

 盛大なダブルアンコールで披露された"火山灰"。彼女の代表曲なのにツアーで一度も演奏されておらず、ここまで引っ張ることは分かっていた。これを聴くために鹿児島まで遠征したので目標は達成。ちなみに、彼女が泣かずにこの曲をフルコーラスで歌ったのは1stライブ以来。

 今回のライブで彼女の持ち味を活かせる曲調がハッキリしてしまったので、ソロ歌手としてはまだまだ厳しいなぁ・・・というのが実感。

 ついでに、キーボードの星村麻衣さんがめっちゃ痩せて綺麗なお姉さんになっていた。